宿番号:301923
青森屋 by 星野リゾート のお知らせ・ブログ
震災を忘れずに
更新 : 2012/3/12 19:01
グラッときてからは事務所を飛び出し、フロントへ一目散、
お客様も揺れに驚き、着の身着のままで建物の外へ出てこられました。
震度5だったのですが、アスファルトの上で揺さぶられるがまま、
一瞬、これが現実か、それとも夢かわからなくなるような感覚が襲ってきて、
気が遠くなりそうに。
阪神大震災の時は、大阪にいたのですが、
マンションの上層階だったので、揺れが激しく、家族を守る為に上になり、
上から落ちてくる物から守ったのですが、その時の揺さぶられるがままの揺れでなく、
正にプレートの上に乗っているんだなぁという岩盤から揺られるような感覚。
17年前の阪神大震災も経験したので、
あの時の神戸の建物や高速道路の倒壊の被害の大きさを考え、ぞっと思い出していました。
どうぞ、現実で無いようにと心の中で何度もつぶやいていました。
しかし、幸い、建物もお客様330名も無事の様子。
電気が付かないので、当然、暖房も消えたまま。
そこで青森屋が保有する大型バスをホテル前に移動させ、
お客様をバスの中へ移動して貰い、暖を取ってもらいました。
売店からお菓子やりんごジュースをバスに乗り込んで、配布。
フロントで炊き出しを始め、とにかく
安心してもらう為に食事を提供しました。
社用車をホテル前に移動させ、ラジオから流れてくる情報を
ホワイトボードに書き出し、お客様へ情報を提供。
雑音がひどくて、聞き取りにくいのですが、
なんとか少ない情報をリアルで提供しました。
ラジオからは、津波が来るので、海に近づかないように
アナウンスが流れ続けていました。
非常用電源を使用し、パソコンでインターネットニュースを
宴会場の壁に投影。その宴会場に畳を敷き、
お休み頂ける場所に変更。
お客様の前に出て、一日3食の食事提供のお約束をし、
最終的には6日後に全てのお客様が帰路につきました。
これは、ホテルのサービスをホワイトボードに掲載している様子です。