宿・ホテル予約 > 群馬県 > 水上・月夜野・猿ヶ京・法師 > 水上・月夜野・猿ヶ京・法師 > わらしの宿 生寿苑のブログ詳細

宿番号:302034

【座敷わらしの民話が伝わる宿】

ハイクラス

猿ケ京温泉
後閑駅・上毛高原駅より猿ヶ京行バス30分・猿ヶ京下車、徒歩3分。関越道月夜野ICより新潟方面30分。

わらしの宿 生寿苑のお知らせ・ブログ

宿泊施設ブログ

  • 施設のおすすめ

    生寿苑に伝わる逸話「座敷わらし」(1)

    更新 : 2015/10/10 11:11

    生寿苑に伝わる逸話「座敷わらし」
    あったこったか、なかったこったか。あったこったと思って聴かっさい。

    -----------

    昔、日がとっぷりと暮れて、もうあたりは薄暗くなって来た頃だったと。
    峠に向かって若い夫婦もんが、猿ケ京にやって来た。

    「明るいうちに峠を越えべぇと思ったけぇど、ここで薄暗くなっちまった。

    軒下でもいいから泊めてもらうべぇと思って戸をたたいたけぇど、どの家も一見の旅のもんじゃ泊めてくれねぇや」

     「どうするべぇ」

    ちゅうで、途方にくれていたんだと。そうしたら、
    村のはずれに明かしがぽつんとあるんで行くとお堂があったので、

     「縁の下でもいいから泊めてもらうべぇ」

    ちゅうで戸をたたいたら、優しげな婆さまが出て来て、

     「それなら、この先にごうぎな家があるから、誰も住んでねぇだから行ってみらっさい」

    ちゅうで、ちょうちんまで貸してくれたんだと。

     「やれよかった、ありがとうがんす」

    と、行ってみると、間口15間、奥行き5間のごうぎな家だ。
    ところが中へ入ろうと思っても、ガタピシガタピシして戸が開かねえ。
    ようやく開いたんで、ちょうちんを照らしてみたら、蜘蛛の巣だらけ、ほこりがつもってる。
    けぇど囲炉裏はごうぎだし、炉ぶちもいい板げだ。大黒柱もふてぇもんだ。

     「夜露をしのげるだけでも有難てぇ」

    ちゅうで、疲れもあってそこで寝ちまった。
    朝、起きたら雨がペチャペチャ降ってる。

     「急ぐ旅じゃねえ、しばらく世話になるべぇ」

    ちゅうで その周りを掃除をしたら、まるで長者さまの屋敷みとうにりっぱな家なんだと。
    お堂の婆さまが来て

     「夕べは、あっちゃなかったかい」

    ちゅうんで、

     「ああ、でっけぇ家でよく寝られた。空のあんばい悪りいんで、もうちょっと居てもいいかい」

    と言ったら、びっくりして

     「へぇ、この家に泊まったもんは、誰でも這いずり出て行っちまうのになぁ。そいじゃ、すきなだけ居ろ」ちゅんだと。

     「有難てぇ」

    ちゅんで 居たら、川の氾濫だちゅうで、村の男衆は、みな駆り出されて行くところだ。
    猫の手も借りてぇちゅうで、婆さまに頼まれて、この旅の若い夫婦もんの父っあんも、村人の助っ人に出た。

    そしたら働きっぷりがいいんで、夜も見張りしてくれちゅうで、帰って来ねぇ。

    生寿苑に伝わる逸話「座敷わらし」(2)へ

    関連する周辺観光情報

宿泊のご予約はこちらから

料金・宿泊プラン一覧

お電話でご予約される場合は、宿泊プランをお選びください。