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わらしの宿 生寿苑のお知らせ・ブログ
生寿苑に伝わる逸話「座敷わらし」(2)
更新 : 2015/10/10 11:13
生寿苑に伝わる逸話「座敷わらし」(1)
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こちらの続きです。
生寿苑に伝わる逸話「座敷わらし」
あったこったか、なかったこったか。あったこったと思って聴かっさい。
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おっ母さんのほうが、一人になっちまって夜なべに囲炉裏はたで、ぼろっとじをしていたんだと。
そうしたら廊下の方で
とんとんとんとん
と子どもが飛び跳ねてる音がして、かわいいげな歌まで聞こえる
月 火 水 木 金 土 日曜日
山の風そよ吹けば 山の神様三大師
けっくりかっくり 水曜日
もっくり金時 どっといしょ 日曜日
「へぇ、誰だや、出てこう。おいおい、誰だ、出てこう」
って呼んだと。しばらく音を立てていたが、そのうち居なくなっちまった。
次の晩、また、
とんとんとんとん
と家中を跳ね回って、歌うたってるげだ。
「恥ずかしがらねぇで、来いや。炒り豆あるで」
ちゅうたら、すーと戸が開いて、かわいげなケシ坊主の頭した男っ子が顔を出した。
そしてまたすーっと廊下に行ってしまって、いくら呼んでも入ぇって来ねえ。
その次の日、また音がしたんで
「こっちは来う。今日はうんめぇ団子こしゃえて待ってたぞ」
ちゅうたら中は入ぇて来て、おっ母さんのまわりをとんとん跳ねてる。
団子出したら食って、なわとびなんぞ持って遊んでるだ。
「そいじゃ おっ母が歌ってやるべぇ。
月 火 水 木 金 土 日曜日
山の風そよ吹けば 桜の山越えて
ぴいぴいひゃらひゃら三大師
それ入れ それ出ろ」
すると嬉しがって遊んでいる。
生寿苑に伝わる逸話「座敷わらし」(3・最終章)へつづく。
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