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生寿苑に伝わる逸話「座敷わらし」(3・最終章)
更新 : 2015/10/10 11:09
生寿苑に伝わる逸話「座敷わらし」(1)
http://www.jalan.net/yad302034/blog/entry0003617148.html?screenId=UWW3001
生寿苑に伝わる逸話「座敷わらし」(2)
http://www.jalan.net/yad302034/blog/entry0003619555.html?screenId=UWW3101
こちらの続きです。
生寿苑に伝わる逸話「座敷わらし」
あったこったか、なかったこったか。あったこったと思って聴かっさい。
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そのうち、おっ母さんのひざの上に上がって遊ぶようになったんだと。
すると、ケシ坊主の男っ子が
「おっ母ぁ、毎日遊んでくれてうれしかった。おらぁ、この大きな家に長いあいだずうと一人っきりでいただよ。人がこの家に来るには来るが、おらが出てゆくと、誰もが、出たぁ!ちゅうで逃げて行っちもう。もうさびしくてさびしくてどうしょうなかった。けぇどおっ母ぁが来てくれて、炒り豆してくれたり、だんご食わしてくれたり、歌歌って遊んでくれてよかった。あらぁ、おきのでぇの畳の下に居るだから、掘ってもらいてぇ」
ちゅうだと。
その翌日、おっ父っぁんが帰って来たんでそのことを話すと
「狐かたぬきに化やかされているんだっぺ。まぁいいや、退治してくれべぇ」
ちゅうで、言われたように掘ったら、そこからでっけぇ金瓶が出て来て、なかからざくざく大判小判が出てきたんだと。
金瓶が、あんまり長いあいだ埋もれていたんで、
「出してくれ」
ってケシ坊主の座敷わらしの姿になって出てきたんだとさ。
それで、若い夫婦もんは、正直で働きもんだし、いい人だったので村の衆が、
居てくれちゅうでいたら、すぐケシ坊主の座敷わらしみたいなかわいい子が産まれて、
末永く、村でとくせいに暮らしたんだと。
何代かあとの人が、その金瓶を八幡さまに祀って、今が今でも拝んでいるんだと。
いつのまにかその話が村ん衆に伝わって、この八幡さまを拝むと宝くじが当たるんだとさ。
それが今の猿ヶ京温泉生寿苑のご先祖さまなんだと。
今でも生寿苑では八幡さまを祀っているから、拝ましてもらうといいだよ。
いちがさけた。
※猿ヶ京温泉語りガイド「おとめ婆の祈り」より
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