板室温泉大黒屋では、2020年1月10日より2月4日まで、山本雄基の個展を開催致します。

山本の絵画は10層程のアクリルメディウムの透明層の中で装飾的色彩の円形を画面に配置し、またそれらの存在を反転させるようにくり抜いた円形を重ね、複雑に交錯させ平面に奥行きや重なりを感じさせながらとらえどころのない曖昧さと、法則性を潜ませた絵画を制作しています。

「相反する事柄を抽象的な状況に置き換え、モノとして成り立たせること」に興味があると山本は言います。山本の絵画は時にポップで心地よい感覚を鑑賞者に与える反面、平面の層、奥行きの深さは絵画の歴史に対する時間をも感じさせます。

山本は2010年に第5回大黒屋の現代アート公募展にて大賞の受賞をきっかけに、大黒屋で定期的に個展を開催、今回で6回目の個展となります。近年は、アジア、ヨーロッパでの個展やアートフェアでの出品により国内外で注目されている作家の一人です。また北海道帯広生まれの山本は現在、札幌にて活動。2017年より札幌を活動拠点とする作家が中心となって運営されているスタジオ「なえぼのアートスタジオ」では運営メンバーの一人としても活躍しております。

1年半ぶりとなる本展では、大小さまざまな新作、15点を出品致します。この機会にぜひご高覧ください。