宿番号:304722
奈良ホテルのお知らせ・ブログ
treasure 〜私たちのたからもの〜 NO.2
更新 : 2010/11/22 1:38
本日は、マントルピースのお話を少し。
ベルボーイをしていた頃よくゲストに聞かれたのが、本館の殆どのお部屋に
ある「マントルピース」のこと。
いわゆる暖炉なのですが、これは奈良ホテルを象徴するモノでございます。
目を凝らしてよーく見てください!!
よ〜くみると、暖炉の囲いが何かに見えてきませんか??
そうです。
神社の鳥居なんです。
「何で?」ってなりますよね。
そのお話を。
奈良ホテルができる数年前、奈良に国立博物館ができました。
奈良国立博物館は、今ではその立派な建造物は奈良のシンボルの一つです
が、当時の奈良には大変目立つ西洋の洋館のような建物で、奈良市民には大変な不評だったようです。
それから「奈良ホテル」が建てられる計画が持ちかかりました。
市民は、博物館のような洋館ではなく奈良にふさわしい「和風」の建物を望んだようです。
しかし、奈良ホテルのコンセプトは
「西の迎賓館」
まさに、「東の鹿鳴館」のように海外の方をお迎えするためにたてられるのだ
から、旅館ではなく、ホテル(洋室)でなければならない。
大変な試行錯誤があったと思われますが、外観は「和風」中は「洋風」の
和洋折衷の現在の「奈良ホテル」が建てられました。
薪を入れるところ⇒洋
鳥居が⇒和
「和洋折衷の象徴」なのです。
大正時代まで実際に使用され、今はもう薪を入れることはありません。
しかし、役目を終えた今となっても、マントルピースは、奈良ホテルの
シンボルとしてあり続けています。
次回はマントルピースの後を引き継ぎ、現役活躍中の「スチームヒーター」のお話の予定です。
今回もフロントNO.1爽やかBOYがお届けしました☆