木ぼりのニワトリのお話☆☆☆
更新 : 2019/12/12 5:57
むかしむかしある所に、炭焼きの五平が住んでおりました...
ある日、五平のカミさんが病気で寝込んでしまいました...
精のつくものを食べさせたいと思った五平は、炭を抱えて町へ商いに出かけました...
しかし炭はちっとも売れずしょんぼりしていると、焚火をしている坊さんが声をかけてきました...
炭を火にくべろというので、買ってもらえると思った五平は、ありったけの炭をくべました...
しかし、坊さんは一文無しというではありませんか...
五平は怒りましたが、火のついた炭を取り返すわけにもいかずガックリしていると、
坊さんはお礼にと、木切れを拾って小刀であっという間にニワトリを彫ってよこしました...
家に帰る途中、木彫りのニワトリを投げ捨てると、不思議な事に動きだして本物になりました...
五平が持って帰ってきたニワトリのたまごを食べて、滋養のついたカミさんは元気になりました...
ニワトリは、それからも毎日ふたつづつ卵を産んでくれたそうな...