蛇とみみずのお話☆☆☆
更新 : 2020/2/18 4:15
むかしむかし、蛇には、目玉がなくて土の中で歌を唄って暮らしておりました...
一方、みみずは、大きな目玉を持っておりました...
蛇が声を張り上げて唄うと、太陽も風の神様も雲も、歩みを止めてじっと聞き入るのでした...
そんな蛇が羨ましいみみずは、蛇に「俺の目玉とお前さんの声を取りかえてくれ」と頼みました...
蛇は渋りましたが、みみずは「今は栗の花の盛りでとても見事な眺めじゃ」とそそのかしました...
ついに、蛇も折れて、目玉と声を取りかえることにしました...
以後、蛇は目玉を持つようになり、地上に出て暮らすようになりました...
一方、みみずは良い声をもらって大喜び、毎日毎日上機嫌で唄い続けておりました...
ある時、唄い過ぎて喉が枯れてしまい、細い声しか出せないようになってしまいました...
みみずは、後悔しても目玉を返せとも言えず、細い声で歌を唄い土の中で暮らしているそうな...