ひばりの草履のお話☆☆☆
更新 : 2020/3/5 1:00
昔々、ひばりとウズラとヨシキリが、仲良く助け合って暮らしておりました...
ある日、ひばりは赤い鼻緒の草履を買ったので、嬉しくて二人に見せびらかしました...
しかし、見せるだけで、触らせてあげようとはしませんでした...
ある時、飛べないウズラは、町へ出かけることになりました...
ウズラは、どうしても赤い鼻緒の草履をはきたくて、無理を言ってひばりに貸してもらいました...
ウズラは、大喜びで草履を履いて出ましたが、その途中で片方の草履を川に流してしまいました...
ウズラは、ひたすらひばりに謝りましたが、ひばりは許してくれませんでした...
ひばりは、ウズラとヨシキリに、草履が見つかるまで絶対に許さないとまくしたてました...
二人は、何日も何日も探しましたが、見つからないのでこっそりと家を出て行きました...
飛べないウズラは草むらの中で隠れて暮らし、ヨシキリはヨシの中で暮らすことにしました...
今でも、ひばりは草履を見つけてこないウズラとヨシキリを探して、空を飛び回り...
ヨシキリは、ヨシの中で大声で「草履の片方くらいなんだ」と叫んでいるそうな...