宿番号:308304
霊泉 杖立温泉の由来No3
更新 : 2010/3/2 8:13
つづく
温泉の霊効は今更説くまでもありませんが、時は人皇第三十八代 斎明天皇の御代、日本中非常な熱病が流行って、国内皆かからぬ者は無いといふような有様、人民の苦しみは一通りではありません。お情け深い天子様は畏くも非常な御心配でありました。その時紫宸殿の御苑に八十歳ばかりの老翁が顕れ出て「筑紫肥後の国阿蘇郡の山中に不思議な薬湯がございます。これで浴みする人は此の病気にかかりません。たとへまた病気に掛かっている者でも此の湯を使えば治らぬといふことはありませぬ」と申し上げどこともなく立去りましたやがて此の事は忽ち諸国へ知れ渡りまして、老若男女先を争って處々方々からはるばる此の山奥へ、入浴や湯を汲みに来て各々この大難を逃れることが出来たといふことであります。
余りにも作られた話でどうかと思いますが、あくまでも昭和四年のパンフレットより抜粋です。
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