宿番号:308304
霊泉 杖立温泉由来No4
更新 : 2010/3/3 7:55
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話は前にかえりますが、光仁天皇の宝亀二年辛亥の歳、丁度諸国廻行中の弘法大師は当地へ御出でになりまして、当温泉に御入浴なさいました。大師は旅の疲れもすっかり忘れられ、その効き目の奇特なのに感じられ、この世最上の薬湯であると言われて、ご自身で醫王瑠璃尊像を御刻になり、龍洞山雲泉寺といふ寺を建ててまつられました。雲泉瑠璃堂の額をあげた小さなお堂がそれであります。
大師はまた末世誓約の印といって、ついて居られた竹の杖を立てて置かれました所が、すぐに根がつき、枝葉が生えて、栄えに栄え今もそこには年々逆枝の竹が生えでます。杖立の地名はかうして生まれたものでありまして実に今から千百六十二年(昭和四年から)前のことであります。
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