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親不知観光ホテルのお知らせ・ブログ
合唱曲『親知らず子知らず』
更新 : 2011/8/29 14:01
『親知らず子知らず』という 合唱曲があります。
地元の青海中学校の合唱コンクールでは 毎年 歌う組のある曲です。
曲名からも推察できるように 悲しい曲調の歌です。
この曲を歌うために 「雰囲気をつかみたい」と
親不知を訪れて いわれのある場所を訪ねる学校の先生が
何人もいらっしゃいました。
最近は ネットで検索するとどんなものでもヒットするので
そのような方も 見受けられなくなりました。
ただ 歌詞の中に 「苔むした地蔵が かすむ沖を じっと見つめている」
と お地蔵様が出てくるのですが、
このお地蔵様がどこに おられるのかが なかなか わからないようなので
それらしき お地蔵様を探して 写真を撮らせていただきました。
歌詞の元となった 和歌の年代にしては 最近のもののように見受けますが、
作詞者の方が 実際に見たのか、想像で歌詞を書いたのかは
定かではありません。
初秋の 静かな親不知の海を眺めていると あの悲しいメロディは
不似合いに感じますが、
真冬の荒れた海からは 歌詞の意味するところが 容易に想像出来るでしょう。
歌詞を 転記しますので 情景を思い浮かべてみてください。
荒磯(ありそ)の 岩陰(いわかげ)に
こけむした地蔵が
かすむ沖を じっと見つめている
子を呼ぶ母の 子を呼ぶ母の
叫びが聞こえぬか
母を呼ぶ子の 母を呼ぶ子の
すすり泣きが聞こえぬか
子を呼ぶ母の 子を呼ぶ母の
叫びが聞こえぬか
母を呼ぶ子の 母を呼ぶ子の
すすり泣きが聞こえぬか
旅に病む父親の元へと 心を急がせた母と子に
ほくめいの怒涛が グワッとツメを立て
次々に 次々に
二つの悲しき命を 奪い去ったという
怒涛は何を怒ったか その怒りをなにゆえに
かなしき母と子に向けたか
子を呼ぶ母の 子を呼ぶ母の
叫びが聞こえぬか
母を呼ぶ子の 母を呼ぶ子の
すすり泣きが聞こえぬか
かなしき人を さらに悲しみで
追い打ちするを人生というか
悲劇に向かって 悲劇に向かって
挑む者を 挑む者を
ああ 運命の神は憎むか
かもめは 鳴きつつ 飛び交い
海を潜り波を滑る かもめの歌のかなしさよ
じっと見つめる こけむした地蔵も
夕暮れる
親知らず子知らずの 沖もぼうぼう
夕暮れる
夕暮れる
作詞 山本和夫 作曲 岩河三郎