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星野リゾート 界 加賀のお知らせ・ブログ
茶の湯の極意の表れ「茶花」
更新 : 2011/12/22 18:43
千利休の口伝秘事を書きとどめたとされる『南方録』に、次のような言葉が残されているそうです。
「茶は服のよきやうに点て、炭は湯の沸くやうに置き、花は野にあるやうに、さて夏は涼しく冬暖かに、刻限は早めに、降らずとも雨の用意、相客に心せよ。」
これは「利休七ケ条」と呼ばれ、茶の湯の極意を現しているとされています。
「花は野にあるやうに」という教えは、野原に咲いているそのままの眺めを再現することではなく、その花が咲いていた状態を感じさせる姿に生けるという意味だそうです。
作為的なものを排しながらも人手を加えることにより、「花入に入れた花としての自然」を生み、野に咲く花の本質を表現することで、かえって自然の花の美しさを際立たせたということです。
白銀屋には国の有形文化財の指定を受けている茶室「思惟庵」があり、館内も含めて、毎日お花を生けています。
この茶の湯の心にならって、野の花(野草)を取り入れています。
白銀屋のそこかしこに息づく、茶の湯の心にぜひ触れてみてください。