第2回森のピアノと坂本龍一さん
更新 : 2023/10/16 8:55
第2回森のピアノと坂本龍一さん
今回は城山旅館の女将の同級生の方が演奏して下さった。
曲目は映画主題歌「ひまわり」、戦場のメリークリスマス、ジブリナンバー他
演奏会を始めようとするタイミングで雨がポツリポツリ。
屋内でやることも考えたが、ケヤキの木から離れた所でやっても趣旨に反するので
ステージにパラソルを立てて決行。
幸い本格的な雨には至らず、聴衆の人たちもケヤキの大きな枝が傘がわりを
してくれたおかげで最後まで間近で聞き終えることができた。
樹木は地すべりを防いだり、防火・防風機能、海岸線のマングローブ林は
防潮機能と人々にもたらす恩恵ははかりしれない。
坂本龍一さんの曲を演奏して下さったので、坂本龍一さんが死の直前まで
こだわり続けた明治神宮外苑の再開発問題に考えが及んだ。
奈良から遠い東京のことでもあるので、我が事のように
関心を持ち続けてきたわけではないけれど、経済思想家の斎藤幸平さんが
「市民に開かれていた場所が、会員制テニスクラブやショッピングセンターなど、
たくさんのお金を使わなければ楽しめない公共性の低いものに置き換えられていく。
これは「コモンの潤沢さ」の破壊だ。
空や景観を企業が独占するために、あの静かなエリアに200メートル近い
超高層ビルを建てるというのも尋常ではない。」と話すのに
至極真っ当相槌を打たざるを得なかった。
ケヤキのピアノの森も外苑に比べるとほんのひと握りの規模でしかないけれど、
「コモンの潤沢さ」を少しでも共有できる場を目指したい。