塩原温泉郷の中心部、門前地区の商店会、塩原温泉門前銀座会（君島達巳会長）はこのほど、新企画「浴衣ｄｅ散策（ぶらり）」を開始した。飲食店や土産店など24店舗に浴衣で訪れた宿泊客に飲み物などをサービスする取り組み。企画した「ぱん屋とカフェめろん亭」店主の上田忠司さん（53）は「塩原温泉が栄えていた昭和40年代のように、浴衣を着て歩くお客さんで街がにぎやかになれば」と期待を寄せている。

　同企画は、飲食店などが並ぶ門前地区と古町１、２丁目で１年を通して行う。目印のポスターが貼られた協賛店に旅館の浴衣を着て訪れると、お茶やお菓子のサービスが無料で受けられる。そば店「是庵たみ吉」では、そば粉を使用した特製のくず餅を振る舞うなど、店主らは趣向を凝らしたおもてなしを提供している。

　以前から「温泉街を歩いて楽しみたい」という宿泊客の声が寄せられていたことを受け、５月にプロジェクトが始動。当初は３、４店舗での実施を考えていたが「ぜひ参加したい」という店主らの声が相次ぎ、24店舗でのスタートとなった。対象店舗のおすすめポイントをまとめた散策マップも作製し、各店舗で配布している。