料理、芸術、陶芸に多彩な才能を発揮した北大路魯山人。
その魯山人が、七十年の食道楽人生を回顧して、

「...うまさを初めてはっきり知ったのは、私が十ぐらいのことであった...」

「私は未だにそれを忘れない。
私が食物のうまさということを初めて自覚したのは、
実にこの時であった...」

...と述懐する。

その食材とは「猪肉（ししにく）」でした。
これは、魯山人の「料理王国」のなかに、わざわざ「猪の味」と題して一項を設けてはっきり告白なさってらっしゃいます。はい。
猪肉は滋養があり、身体の保温と健康増進にとても効果的です。
そして、暖かい春が来る、寒さ厳しい季節が、猪肉がもっとも旨い季節です。
さて、南天苑で味わう猪鍋（ぼたん鍋）もまた格別。
グルメも通も、和食は季節を外すと旨いものにはありつけない。
独自に調合される、柚子と山椒のちょっぴり効いた合わせ味噌が肉の味を一段と引き立てます。

でも、春になって猪ちゃん達の、ラブラブの季節が始まると、もう味わえません。

南天苑の「猪肉（ししにく）」は、狩猟解禁となる今月15日に今年初の第一便到着(予定)。
ぼたん鍋と熱燗のシチュエーションは、かなりレアな悦楽であることまちがいなし。
南天といで湯の里。天見温泉・南天苑、ご予約はお早めに〜...