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宿番号:313188

「有形文化財」に指定された純和風旅館◆夕食は「お部屋食確約」

ハイクラス

天見温泉
難波から1時間/南海高野線天見駅下車すぐ

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    榧(かや)味噌・招福鍋

    更新 : 2007/12/11 22:53

    榧味噌とは、聞きなれない名前なのですが、
    ここ、天見の郷土味噌のひとつです。

    赤味噌、白味噌、田舎味噌、八町味噌etc...
    そこに法楽で炒った榧の実を、あたり鉢で磨り潰して味噌に混ぜ込みます。
    南天苑の、榧(かや)味噌・招福鍋(しょうふくなべ)は、海老、鮭、ほたて貝、白身魚などの魚貝と、鴨、鶏などをこの榧味噌で炊いていただく、郷土色豊かな鍋料理です。
    良質な植物性の脂肪と蛋白質を多く含んだ榧の実は、熱い汁物や鍋物と一緒に食すことで、体を内側からぽかぽかと温めてくれます。

    昨夜、ある調べもので、たまたま読んでいた本に「榧の木」のことが出ているのを見つけました。
    著者はその中で、民俗学者 折口信夫の著作を引いて次のように説明しています。

    『栢(かや)の木―。冬祭りの庭におりたつ山人が頭に巻いた蘰(かづら)。それは祓えのしるし、神のかげを受けるもののしるしであり、神的なものへと変身するための扮装の極度に形式化したのであった。(「ほうとする話」全集第二巻)。(略)“初春の飾りに使う栢(榧)も、変化の意で、元へ戻る、即、回・還の意味である。...栢の木は、物が元へ戻る徴の木であった。此の木をもって、色々の作用を起こさせる。魂の分割の木は、寄生木で、春のかへる意味に、栢が使われるのである”(「花の話」同巻)。
    折口にとって、栢の木はいずれにせよ、ある変化ないし移行の結節点におかれる標徴の木である。
    ただの人格が神へと変身をとげ、また、あらゆる事象が元へもどり蘇るために不思議なはたらきをする境の木...』「境界の発生:赤坂憲雄」

    なるほど...栢(榧)とは「かへる」「かえる」...の意。「かへる」には「変える」「変わる」の意もありますが、「境」を越えて去るゆく人が「かえる」「帰る」の意もあったはず。天見に榧の木が多く見られるのは、どうやら環境に適応してただたんに自生していたわけではなく、ここが古くから県境であって、境(さかい)の土地であったから。 ...だから、去っていった大事な人が無事に「帰る」願いをこめて、古代の人たちによって周辺に植えられてきた... ということのようにも思えます。




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