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宿番号:313188

「有形文化財」に指定された純和風旅館◆夕食は「お部屋食確約」

ハイクラス

天見温泉
難波から1時間/南海高野線天見駅下車すぐ

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    侘介(わびすけ)

    更新 : 2008/2/8 2:47

    この花は紅侘介(べにわびすけ)。椿の一種です。
    侘介の種類には、このほかにも白侘介、胡蝶侘介、数奇屋侘介などがあり、葉はいずれも細く、花も筒咲きで小型です。
    12月下旬くらいから次々と咲き出しています。

    私自身、この「侘介」という種の椿が好きで、庭にも数種植えています。
    南天苑のオリジナルの大吟醸酒には、この椿の名をとって文字通り『侘介』と名付け、ラベルも私が拙い字で自筆しました。名づけた理由はまた次の機会に譲るとして...

    さて、この「侘介」椿。
    茶席の花として今の季節に珍重されるのですが、その理由を考えてみたことがあります。

    茶花には千利休の「朝顔」にまつわる有名なエピソードがあります。
    千利休は京、聚楽第の自邸に「朝顔」を植えました。
    当時、朝顔は珍しく、秀吉は、利休宅の庭の「朝顔」がたいへん綺麗だ、という噂を聞きつけます。
    「それは、ぜひ見てみたい…」。
    そして、いよいよ秀吉公お成りという朝、利休は庭の朝顔をすべて摘み取ってしまう。
    何も知らずに訪れた秀吉は不審に思うのですが、茶室のにじり口をくぐって、床の間に眼をやれば、たった一輪の「朝顔」が利休の手によって生けられていた。
    一歩間違えばときの権力者の逆鱗にも触れかねない、しかし秀吉は、利休のこのしつらえに感服するのです。

    侘介の魅力は、季節は違えど、その「利休の朝顔」のエピソードに近い魅力を秘めています。
    春とはいえ、未だ冷えびえとした今の季節に咲く小ぶりの紅一点。
    こう思えば、私達は不思議な美意識を持った国にいると感じます。
    花をあれこれデザインしたり、型をあれこれとか、
    いろいろカラフルな花々をあつめてカラーコーディネートをどうこうするということではない。
    たった、一点、一輪の花で全存在を凝縮させ、それを感じ取れる美意識とでも申しましょうか。

    寒さ厳しい季節の「侘介」椿。ときどき当館の客室にお目見えします。
    当館、オリジナル・大吟醸『侘介』の一献とともにお楽しみください。

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