宿番号:313188

「有形文化財」に指定された純和風旅館◆夕食は「お部屋食」確約

ハイクラス

天見温泉
難波から40分/南海高野線天見駅下車すぐ

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    日本旅館の夏仕度(なつじたく)

    更新 : 2010/6/2 7:07

    私が小学校にあがる前まで...
    うちの家族が以前、住んでいた家は、南天苑とは少し離れていて、
    旧高野街道をもう少し南、紀見峠に近く。
    天見川の上流にありました。

    俗に言う、主人が居つかぬ、川を背にした二階建て..というやつで、
    先代である父親は始終家におらず、大きな台風が来ようと、天見川が増水しようと、
    家のこと、子どものことは一切母親任せ。女将業を兼任する母親が、家のことも商売のことも、
    女手ひとつで切り盛りしていたものです。

    よく思い出すのは、「川を背にした...」その家の、川に向いた部分に廊下があって、
    ちょうど今頃の季節になると、日本手拭いを姉さんかぶりにして着物姿に襷がけ。
    川側の障子を葦戸に入れ替えていた母親の姿を思い出すのです。
    作業の最後は、川を見下ろす廊下に夏用ボンボンベットを出してきて、自分がそこに座って、
    「あ〜やれやれ片付いた...」で一服して作業終了。
    姉さんかぶりの手拭いをとって額の汗を拭います。

    その頃は、今よりもっと川にはめだかがたくさんいましたし、ホタルも今よりもっと飛んでいました。
    葦戸の入れ替えを済ませた母親が、川に面した廊下に吹き通る風に身を任せて和む。
    いま思えば、あれが私の幼年時代の初夏の記憶。あれが夏仕度。


    さて当館、南天苑も水無月に入り、客室の障子を葦戸に入れ替え完了。
    日本旅館には、夏には夏の仕度ってものがあるのです。

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