宿番号:313188
大正浪漫の趣き 天見温泉 南天苑のお知らせ・ブログ
紙と竹ひごの茶室
更新 : 2011/2/9 12:21
竹ヒゴと障子紙で茶室を作ってみました。
年の初めの1月も終わりに近づく寒中の真っ最中、そんな極寒の時節柄、
河内長野市文化連盟が主催するビエンナーレ『花フェスタ』は開かれます。
製作者泣かせですね…
2009年に第一回が開かれ、今年はその二回目。
(於:河内長野市文化会館・ラブリーホール)
花に関わる華道、茶道(茶花)、フラワーデザイン、フラワーアレンジメント、絵画、ワックスフラワーetc…が展示されます。
今年のテーマは『平成大茶会』。表裏両派、台湾茶芸なども参加され、国際的にも、お茶を通じて愉しむ「花」という趣向です。
私が出展したのは竹ヒゴと障子紙で作った二畳台目の茶室(床約一間)。
構想約半年。製作期間は約4日間。
この竹ヒゴと障子紙の茶室は、
京都大山崎の妙喜庵待庵の結構を参考にしています。
秀吉と利休の茶の湯の中で、有名な朝顔のエピソードがあります。
利休は京、聚楽第の自邸に「朝顔」を植えた。
当時、朝顔は珍しく、秀吉は、利休宅の庭の「朝顔」がたいへん綺麗だ、という噂を聞きつける。
「それは、ぜひ見てみたい…」
いよいよ秀吉公お成りという朝、利休は庭の朝顔をすべて摘み取ってしまう。
何も知らずに訪れた秀吉は不審に思いますが、茶室のにじり口をくぐって、床の間に眼をやれば、
狭い茶室の、床の中釘に、たった一輪の「朝顔」が利休の手によって生けられていた。
一歩間違えばときの権力者の逆鱗にも触れかねない。
しかし秀吉は、利休のこのしつらいに感服する... という
今回、時季は朝顔の時季ではありませんが、
にじり口を開ければ、一輪の椿が出迎えるという趣向。
花と茶の関係、花と茶室の関係、
たった一輪の花を賞翫する装置としての茶室… という意味でのひとつの実験でもあったのです。
もちろん…
「花の似合う宿」として…
当館、南天苑でも今後の部屋の改装や、既存の部屋の室礼(しつらい)に大いに役立ててまいります。
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