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宿番号:318967

忘れかけていた田舎の温もりと香りに包まれた南伊豆の湯宿

ハイクラス

下賀茂温泉
【車】下田より15分【電車】伊豆急下田駅より車で20分 ※伊豆急下田駅から送迎有(先着順/電話完全予約)

花のおもてなし 南楽のお知らせ・ブログ

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    天人(てんにん)の湯  其の壱

    更新 : 2016/6/25 17:45

    当館にはご自由にお使いいただける貸切風呂が10ヶ所ございます。

    その内のひとつに『 天人の湯 』と名づけたところがあります。

    その元になった昔話をご紹介いたします。


    今から1200年ほど前のお話です。

    蛇石火山から伊浜にかけての広々とした野原をもち、

    何代にもわたって栄えている長者が住んでいました。

    その頃長者は病で妻を失って寂しい毎日をおくっていました。

    おぼろ月のある春の夜のことです。

    一人の美しい娘が長者の家を訪れました。

    「道に迷って困っております。どうぞ一晩泊めてくださいませ。」

    京の育ちかと思われる色白の娘に、長者の心はすっかり惹かれてしまい、

    何かと引き止めてもてなすうちに、やがて娘は長者の女房となりました。

    暗くしめりがちだった長者の家は明るさを取り戻し、

    以前にも増して栄えていきました。

    7年の歳月は夢のように過ぎて、娘は3人の子の母になっていました。

    ある年の夏、長者はもう何年も倉の虫干しをしていないことに気付き、

    「いい日和じゃ。さ、倉を開け。」

    長者は大勢の召使いにこう言って宝物を大広間に運ばせました。

    女房も召使いに指図してかいがいしく働いておりました。

    長者は宝物の1つに目をやって満足そうに目を細めるのでした。

    「これは何でございましょうか。」

    女房はしっかりと紐で結ばれた桐の箱に目を止めて尋ねました。

    「それはこの家で一番大切な宝物じゃ。開けてはならぬぞ。」

    「どうしてでございますか。」

    「ご先祖様からの言い伝えじゃ。

     開けば恐ろしい災いが降りかかるといってな…。」

    「何が入っているのでしょう。」

    「羽衣というものじゃそうな。わしもまだ一度も見ておらぬ。」

    「まあ、すばらしい。ぜひ見とうございます。」

    「いや、ならぬ!!たとえお前の頼みでも、こればかりは聞かぬぞ!!」

    女房はそれでもしきりに長者の袖にすがって頼むものですから、

    さすがの長者の心も揺るぎ、ついに

    「ほんの一目見るだけじゃぞ。決して手を触れてはならぬ。よいな。」

    長者は恐る恐る紫色の紐を解き、箱の蓋をそっと開けました。


    申し訳ございませんが、続きが書き切れなくなってしまった為、

    次回に続きます…m( )m。


         花のおもてなし南楽  渡辺

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