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龍神伝説 「田沢湖と辰子姫」(第三話)
更新 : 2024/11/10 9:18
語り継がれてきた伝説、民話が数多く遺る「伝説の里」 鹿角
記事でご紹介した、八郎太郎伝説の第三話をお届けします。
八郎潟を安住の地とした八郎太郎でしたが、
八郎潟は冬に凍る湖でした。冬も凍らない湖はないかとあちこち訪ね、
ある日のこと、八郎太郎は、八郎潟にやってきた渡り鳥から、
田沢湖に龍に化身した辰子という美しい娘がいることを聞きました。
そして冬も押し迫ったある日、ついに辰子に会いに行こうと決心したのでした。
ー
西木村(現在の仙北市)には、辰子という美しい女性がいました。
辰子は永遠の美しさを手に入れようと、
神成沢と田沢湖との間の山の中腹にある大蔵観音に毎晩願掛けをしました。
そして成就の夜、観音様から田沢湖のそばの泉を飲めば、
永遠の美しさを得られるというお告げを受けました。
辰子は泉を探し求め、ついに発見し、水をすくって飲んだのでした。
すると辰子は、龍の姿に変わってしまいました。
母は戻らない辰子を何日も探しました。
ついに湖のほとりで母は龍になった辰子と会ったのでした。
母は泣く泣く辰子と別れたのでした。
後に、辰子は田沢湖の主になりました。
ー
八郎潟を発った八郎太郎は、辰子姫に逢うために
川沿いに一夜の宿を求めながら田沢湖に向かいました。
そして桧木内川から潟尻川を経て、霜月の9日(旧暦の11月9日)に、
田沢湖に入っていきました。
辰子姫は八郎太郎の来訪を喜び、想いを受け入れたのでした。
それ以来、八郎太郎は冬になるたびに田沢湖を訪れ、
辰子と共に暮らすようになりました。
八郎太郎のいない冬の八郎潟は凍り、田沢湖は二人の愛のように年々深くなり、
日本一深い湖になったといわれています。
おわり
ここまでお伝えし、八郎太郎のお話から離れるのもちょっぴり寂しいですが、
鹿角に残る伝説から、また新しいストーリーをお届けして参りますので
ぜひ次回の伝説シリーズも楽しみにお待ちいただければと思います。
次の記事では、第三話「田沢湖と辰子姫」にまつわる観光スポットをご紹介致します。
御座石神社の辰子像。田沢湖に辰子像は4体あります。
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