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伝説の里鹿角「ダンブリ長者」(その1)
更新 : 2024/11/23 0:38
「伝説の里」 鹿角を旅する # 4「ダンブリ長者」
ダンブリとは、鹿角の方言でトンボのこと。
ダンブリによって、ある貧しい夫婦が長者となった物語。
むかし、第26代継体天皇のころ、独鈷(大館市比内町)に
勤勉な娘が住んでいた。この娘は16歳のときに両親を亡くし、
毎日悲しみにくれていた。ある夜、枕辺に白髪の老人が現れ、
「おまえの夫となる人は、この川上にいる。
その男の働きはおまえだけには普通の男の二倍に見える。
たずねていって連れ添うがよい」と言った。
娘は神のお告げと思い、米代川をさかのぼった。
日の沈むころ、小豆沢の山中で一人の男を見た。
この男の働きぶりは、一本の柴を刈れば二本倒れ、
二本刈れば四本倒れるというありさまで
娘はこの男こそ夢に告げられた夫であると思い、
若者に話すと、老父の許しをえずに結婚はできないといい、
事の次第を老父に語り、老父は、結婚を許した。
この老父と若者は、小豆沢(鹿角市八幡平)の根元に住んでいた。
一家は、生活は貧しかったが正直者であった。
ある年の元旦、若者の枕辺に老翁が忽然と現われ、
「われは大日神である。川上にいき、住むがよい。そうすれば長者となるであろう。
ここは霊地である。われが鎮座し五穀を育てる。
ただちに去るがよい」といった。
若者は妻に、「これ、おまえ、起きてくれ。今、不思議な夢をみた」というと
妻もまた同じ夢をみたという。
夫婦は土を高く盛り上げ、供物を備えて祈った。
明けて正月二日、若者は老父を背負い、夫婦は連れだって川上へ向かった。
平間田(岩手県八幡平市)に辿りつき、ここで田畑を切り開き、農業にいそしんだ。
ある日のこと、畑で働いていた夫婦は、
暑さと疲れのため、うとうとと眠ってしまった。
すると、何か若者の唇にふれるものがある。
それは、ダンブリが口に尾をつけていたのである。
若者は、名酒を飲んだ夢を見た。
つづく・・・
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