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「伝説の里」鉱山発見伝説「光る怪鳥」その2
更新 : 2025/4/25 22:59
(こちらの記事は「「伝説の里」鉱山発見伝説「光る怪鳥」その1の続きです)
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そこにはあの怪鳥が朱に染まり、倒れ死んでいたのであった。
村人たちは喜び勇んで、すぐにこの怪鳥を引き起こしてみると、
そこには両翼の長さ十三尋(約24m)、頭は大蛇の如く、
足は牛の如く、毛は赤く白く斑まだらな中にところどころに
金毛、銀毛が生えている。背中や、首筋にはそこここに大きな傷がついていた。
腹の中を割って臓腑を開いてみると、これまた不思議、
胃の中には穀物、魚や虫、草の実のようなものは一物もなく、
ただ金銀銅鉛の鉱石のみが充満して、輝くばかりの美しさであった。
「これはどうしたことだ」と村人たちは怪しみ、
また、近郷近在の人々も話を聞いて「不思議なこともあるものだ」と評判となった。
こうした様子をじっと見ていた尾去の村長が、しばらくしてから口を開いた。
「近頃、夢枕に白髪の老翁が現れ、
私に新山を開けと告げたことが六度もあった。
しかし、何山を開けとははっきりお告げがなかったので、
私もどこにしようかと迷い、空しく月日が過ぎて今日になってしまった。
今この怪鳥の死んだ場所こそ、神の教えたまう所であると思う。
さあ掘ってみよう」というのであった。
このあたりの山は、神のお告げのとおり、どこを掘ってもまばゆい色に光り輝く
金銀銅鉛の鉱脈を発見できた。
これは、今の田郡、横合、長坂、赤沢、西道、崎山、勢い沢、下夕沢などの
大盛山一帯の地である。
これらの山々を総称し、尾去沢と呼ぶようになった。また、これらの山々から
鉱石がたくさん産出したので、尾去沢鉱山として全国に名高くなったのである。
こうして月日が流れた今でも、赤沢川の流れは赤く、
とうとうと流れ続けている。
おわり
次のブログでは、「史跡 尾去沢鉱山」についてご紹介していきます!
ぜひ次の記事も併せてご覧ください。
(写真提供:鹿角市)
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