宿番号:319164
四季彩り 秋田づくし 湯瀬ホテルのお知らせ・ブログ
「伝説の里」鹿角を旅する #6 錦木塚物語 その2
更新 : 2025/5/10 23:18
こちらのブログは、「伝説の里」鹿角を旅する #6 錦木塚物語 その1の続きです。
(一つ前へ)
鳥の毛をまぜた布は、よほど機織りが上手でなければ作れない。
機織りの上手な政子姫は多くの人々に頼まれていた。
姫も親の悲しみを自分のことのように思い、
三年三月を観音様に願をかけ、布を織っていたのである。
その祈願のため、姫は若者の心を受け入れることができなかったのである。
若者は、そうとは知らず、せっせと錦木を姫の門前に立てつづけた。
あと一束で千束になるという日に、
若者は門前の降り積った雪の中で帰らぬ人となっていたという。
姫もまたその日から、二、三日後に若者のあとを追うかのように、
この世を去っていった。
父、大海は、ふたりをあわれに思い、千束の錦木とともに
ひとつの墓に夫婦としてほうむったという。
その墓は、錦木塚と言われ、今も残っている。
おわり
「錦木」「狭布(けふ)の細布」は平安後期には歌枕として詠まれ、
室町時代には、能の基礎をつくった世阿弥によって
謡曲「錦木」がつくられ広く知れ渡りました。
錦木塚のある毛馬内地域は、鹿角の中でも独特の文化を持っています。
錦木塚展示室には、今では幻となった「けふの細布」の展示がされており
当時の鹿角の暮らしを垣間見ることができます。
鳥の羽が織られた、けふの細布は
陸奥国の調庸として、当時鹿角の特産品であったことが分かっています。
江戸時代の紀行家で、東北地方の貴重な民俗資料を多く残した
菅江真澄(すがえますみ/1754-1829)も、錦木塚を訪ね記録に残しています。
ぜひ、歌枕の地として知られるケフの里、錦木塚を訪れてみてはいかがでしょうか。
錦木塚展示室は、市民センター内にあり、開館時間であれば観覧できます。
錦木に由来する江戸時代の関取やゴッホの絵に描かれた漢字の錦木の文字など
興味深い展示コーナーもあります。
■錦木塚展示室
鹿角市錦木地区市民センター内
秋田県鹿角市十和田錦木字浜田91-1
TEL 0186-35-4477
営業日 年末年始 その他
営業時間 9:00~19:00
■毛馬内盆踊り保存会ホームページ
錦木塚展示室詳細ページ
https://kemanai.akita.jp/nishikigizuka/tenjishitu/
関連する宿泊プラン
20