線路に桜というなんともフォトジェニックな風景に
春は多くの人が足を運ぶ「蹴上（けあげ）インクライン」


そもそもこの線路、なにものなのか
みなさまご存知でしょうか？？？？



時は明治時代。
第3代京都府知事の北垣国道は
明治維新によって都が東京に移されたことで
沈んだ京都に活力を取り戻すべく、
一念発起、「琵琶湖疏水（そすい）計画」に乗り出しました。


「疏水」とは土地を切り拓いて造った水路のこと。
つまり、琵琶湖から水を引いて京都市内に繋げることで
舟による交通や輸送を活発にするだけでなく、
発電や水道水の確保なども可能にする
京都の一大開発事業となりました。


この工事には莫大な予算と確かな技術が必要です。
この工事の責任者となったのは田邊朔郎（たなべさくろう）。
指名された時はまだ21歳の青年でした。


そうして始まった疏水計画。
南禅寺の水路閣もその疏水の一つです。
しかし南禅寺前から蹴上までの高低差が約36ｍ。
この高さでは舟が自力で進むことができません。


そこで必要とされたのがこのインクライン。
傾斜鉄道ともいい、この線路を使って
南禅寺の船だまりから蹴上の船だまりへ舟を運んでいました。




この琵琶湖疏水事業によって
水力発電の採用が実現し工業も発展。
工場が増え、路面電車も走り、
京都の町は活気を取り戻していきました。
さらに第二、第三疏水も建設され、
水道や市営電車も開業しました。



この一大事業の成功は京都の歴史を語る上で
欠かせません！！京都検定にも頻出です！（笑）



ステキなスポットだなあ〜だけでも良いのですが
そんな歴史背景があるんだなあと
少しでも思いをはせていただければ嬉しいです(^^♪



以上本田でした〜



***蹴上インクライン***
地下鉄蹴上駅徒歩すぐ