宿番号:321479
ホテルリブマックスBUDGET富士駅前のお知らせ・ブログ
とあるホテルの話し・・・
更新 : 2020/4/26 1:19
とあるビジネスホテルの夜間フロントをしている人から聞いた話です。
仮にこの方をKさんとします。Kさんはある日、夜間のフロント係にシフトで回ってきたので、その日は夜間一人でフロントで業務しておりました。Kさんが遅番の人とバトンタッチをした頃全てのお客様がチェックインしておりましたのでフロント横の事務所で仕事をしていた。
往く時間かが過ぎふと時計に目をやると時刻は既に深夜2時半を超えていた。
Kさんがそろそろ館内の見回りに行こうと、フロントに巡回中の札を出そうとすると一人の男性がフロントを背に立っていた。Kさんは一瞬ギョッと驚いたがすぐにお泊りのお客様だとわかる。
「あの…どうかしましたか?」
Kさんはその男性に声を掛けると、ハッとしたようにこちらに振り返った。
「あ…ああ、良かった…もうフロントは終了したかと思った…」
と、言う。すぐにKさんは
「如何致しましたか?」
と言うと、宿泊客の男性はKさんにこう言った。
「もう深夜3時近くになるのに走り回って五月蝿いので注意して欲しいのですが…」
と言う。ああ、部屋は満室だしまだ起きているお客様がいるのか…と思い
「お休みになられていた所大変失礼しました。分かりました。丁度今から巡回に行こうと思ってましたので注意させて頂きますね。どちらのお部屋でしょうか?」
「丁度、真上の部屋からです」
そう言われてKさんはふと一瞬考えましたが、すぐに
「かしこまりました。注意させて頂きます。大変申し訳ございませんでした。」
と答えると
「いや、あなたやホテルが悪いわけではないので誤られても困りますが…でも宜しくお願いします!」
と、礼儀正しい男性で深々と頭を下げてエレベーターで上に上がっていった。しかしKさんは思った。
【あのお客様は最上階にお泊りになられているお客様なのに】
と。そう上は使っていないどころか屋上なんです。
Kさんは念の為、屋上を確認しましたが内側からしっかりと鍵が掛けられていて異常無かったと。
そして朝チェックアウト時にその男性が見えた時に
「昨日は注意して下さいましてありがとうございました。お陰様でその後何事もなくゆっくりと眠れました」
と。Kさんは何もしていなかったが、あれはお客様の気のせいか悪夢だったのかなと言っていました。
そのホテルは何処かって…?
ウチのホテルかって?
……さあ?
…フフフ……