まだまだ残暑の厳しい昼下がり、昭和の時代から続くうどん屋さんでゆったりとした時間の中、かけうどんを食べる。

ガラガラガラ

「いらっしゃい」　おばちゃんの元気のいい声が響く。
「暑いなぁ」
「冷たいんな？」
「ん。」
なんと、この会話だけで注文ができている。

うどんを食べ終わって、ヤカンに入ったお茶でまったりとしていたら、

ガラガラガラ

「いらっしゃい」
「大や」
「なかさんいつも普通やのに、大でええの？」
「今日は腹減っとるんや」
「そうなぁ」
また、これだけで注文成立である。

決してメニューが少ない訳ではない。かけ、ザル、肉、の一般的なものから、なべ焼きやカレーまで色々ある。
常連客がゆえの、意思疎通なのであろう。

小さな店内で、コの字型のカウンターのみの店。
見渡せば、私以外は常連のお客さんばかりみたい。
私も昭和の生まれだが、この中では断トツで若造だ。
ワイワイと言いながらも、ゆったりとした時間を感じる。

むか〜し、祖母と入ったどこのなんというお店かも憶えていない、古い記憶の中のうどん屋さんとリンクする。
と、同時に亡くなった祖母の顔も思い出す。

ここは昭和のノスタルジー、在りし日を蘇らせる。

フロントＮのつぶやきでした

外観からも、昭和の香が。

※手打ちうどん　丸善
香川県綾歌郡綾川町滝宮450-3
TEL　087-876-0359
営業時間　11時〜14時　日曜定休