こんにちは。
昨日までの雨がやっとあがり、午前中は日が差していた
大阪市内です。

私はお天気の日の青空が大好きです。
まさに、心晴れ晴れ。

さて。今日は時々くりかえし思い出してはニヤニヤしてしまう
エピソードをひとつ。

これももうずいぶん前のことですが、当ホテルに来館された
賓客のご夫人が、
「自宅に飾りたいので猫が欲しいの」（注：直訳です）
とおっしゃって来られました。

・・・。
猫？自宅に飾る？？？

一瞬きょとんとすると、ご婦人はお茶目な笑顔で、
「猫は猫でも、置物よ。動かない子が欲しいの。」
と付け加えてくださいました。

すぐ合点はいったものの、猫の置物と言われても山ほどあります。
とりあえず、大きさをうかがうと、

「このくらいで」と、３０ｃｍほどをゼスチャで表して、

「ＧＯＬＤのもの！」

とおっしゃる。

さて。勘の良いかたはおわかりですね？

私はこの時点でも頭の中で大真面目に、３０ｃｍくらいの、
ご婦人の容貌からして少しエキゾチックな抽象的な猫の像を描き、
それを金色に塗っていました。

が、次の瞬間、ご婦人が、「ほら、こういうの！」と、見慣れたゼスチャ。

招き猫！


どうも、視察でいろいろ行かれた先で、たくさんの招き猫を目にされ
気に入られたよう。
しかも、ゴールデン・招き猫ご所望！

でも、招き猫って、どこに売ってるの？

とりあえず市内の百貨店やデパートに問い合わせ。
あるんですね、招き猫。
でも残念ながら、金色のものは取り扱いなし。

となれば、道具屋筋。
大阪には業務用の道具などを売るお店がたくさん集まった商店街？
があるのです。
お店のひとつに問い合わせると、
「金のも石が入ってるのも、なんでもあるで！」と心強いお言葉。

ご婦人は実際直接お店まで足を運ばれ、金色で、石の入った
招き猫を入手され、満足げにご帰館、帰国されました。

あの招き猫。

時々、外国の、おそらく大きなお屋敷で、今ごろどうしているのかと
ふと　思い出します。

＜　村田　真弓　＞