最古の日本刀の世界 安綱・古伯耆展
更新 : 2020/1/5 8:51
春日大社では、2019 年 12 月 28 日(土)から 2020 年 3 月 1 日(日)まで、「最古の日本刀の世界 安綱・ 古伯耆展」を開催します。本展では国宝・重要文化財に指定された安綱・古伯耆のほぼすべての作品が、900 年の時空を超えて、春日大社国宝殿に集結する画期的な展覧会となります。また日本刀は正倉院宝物などに みられる直刀-ちょくとう-から、刀工の祖とされる大和国(奈良県)の天国-あまくに-が作ったとされる小烏造( 鋒両刃造-きっさきもろはづくり- )や毛抜形太刀-けぬきがたたち-といわれる様式を経て、平安時代中期から後期にかけて美しい反りをもつ日本刀が成立しました。
こうした日本刀が成立する過程で安綱は、京都の三条宗近・古備前刀工とならんで、最古級の刀匠とされて いることから、国学院大学所蔵の直刀(6 世紀)から、春日大社が所蔵する鋒両刃造の国宝「黒漆平文飾剣-くろうるしひょうもんかざりたち-」 や国宝「金地螺鈿毛抜形太刀-きんじらでんけぬきがたたち-」、大山祇神社(愛媛県)所蔵の「古神宝太刀」をはじめ、日本刀の発祥の地と される大和、山城、備前の名刀をあわせて展示し、日本刀成立の謎に迫ります。なお、今回展示される作品に は、素晴らしい 拵-こしらえ-(太刀拵)が付いているものが多く、刀身と共に拵(外装)も併せ展示します。また、一説に安 綱は奈良市杣ノ川町の出身で、刀剣に反りをつけた最初の刀工という伝承がのこされています。こうした説話がうまれる背景など、文化的側面からも安綱の謎、魅力にせまる画期的な展示となります。
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