「みやびの色と意匠 公家服飾から見る日本美」
更新 : 2020/6/22 2:54
人が身につける衣服は、着用者の身分や立場を示すとともに、美意識が現れる代表的な媒体です。
日本の場合、束帯(そくたい)や五衣唐衣裳(いつつぎぬからぎぬも=いわゆる十二単)などの公家装束に、また民族衣装として国際的にも認知されている きもの に、このことはよく表れています。
中でも公家装束は奈良時代の朝服に由来し平安時代に育まれたもので、日本の気候に順応したゆったり とした形が特徴であるとともに、色彩の組み合わせを自然の景物になぞらえる繊細な美意識の結晶で もあります。まさに日本の歴史と美意識が生んだ伝統文化の象徴なのです。
本展では奈良県立美術館が所蔵する吉川観方コレクションの作品を中心に、近府県が所蔵する作品も加えて、公家の装束を展覧します。約1300年という時間の中で発展し継承されてきた装束の歩みと、そこに展開された「みやび」の世界をご覧いただきます。細やかな日本の美の真髄に触れる機会 となれば幸いです。
開催期間 2020年7月25日(土) 〜 2020年9月22日(火)
9時〜17時(入館は16時30分まで)
開催場所 奈良県立美術館
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