宿番号:331105
氷見温泉郷 魚巡りの宿 永芳閣(BBHホテルグループ)のお知らせ・ブログ
【ご当地グルメ】これこれ、この味を1年待ってたんだ
更新 : 2009/12/17 17:07
氷見浜のぶりの水揚も順調。
ついこの前のある日・・・
たった今、御食事がスタートしたばかりだというのに、
係がすぐにぶりしゃぶの具を持っていこうとしていました。
もう? ぶりしゃぶ持っていくの? 早すぎない??と女将。
でも、ぶりしゃぶを第一番に持ってきて!と
お客様からのリクエストなんです、と接客係。
何でだろう?????
お客様は、本当に嬉しそうに鍋から揚がる湯気をみつめています。
うちのぶりしゃぶの出汁は
地元の造り酒屋さんの酒粕と田舎味噌をよく混ぜて
・・・味醂をいれ・・・醤油を入れて・・・しっかりあわせます。
そして、とろ火で・・・ゆらゆらと詰めていきます。
たった、それだけの出汁ですが、板長渾身の配合レシピ。
そのお客様がいうには・・・
「コレコレ!
このぶりしゃぶの出汁が吸いたくてなぁ。
私、隣の石川県やから、ブリはまぁ良いんです。
食べたくなったら、鰤なら食べられる。
でも、この酒粕と味噌の風味のしゃぶ出汁は、
今までの中での一番!!絶品です!
これが飲みたい?! このぶりしゃぶが食べたいーと
思い続けて1年間。
ぶりの季節になるのを待って予約したんです。」
そして、隣にいた奥様が、
「私ら、そろそろいい年になったから、
たくさん食べたいということは、もうないの。
でも、どうせ食べるなら、おいしいものを食べたいの。
だから、ここのぶりしゃぶが始まるのを待っていたのよ」
ありがたいなぁ。
氷見なら、天然ブリなら、きっと、どのぶりしゃぶも旨いはず。
でも、素材だけじゃなく、地味な板前仕事をうんと応援していただけて。
たかが、出汁・・・・されど、出汁・・・・
そこに「煮方」という板前の出番があるんです。
今の時代、板さん一人にパートのおばさん数人という宿も多くなったけど、
うちは、創業者の祖父が板前だから、板さんの数は、昔ながらに多いまま。
ほんの数年、修行してきたら、即通用するかのような人の促成栽培の時代。
でもうちは、若い板さんが、追い廻し、八寸場、焼き場、油場、煮方、向板と
成長して、やがて巣立っていくのを見守りたい。いくつものいろんなお店の
板場をきちんと数年単位で経験しながら成長していってほしい。
板場は、仕事の場所であり、同時に教育の場所であってほしい
・・そう思っている宿です。
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