宿番号:331427
ホテルモントレ仙台のお知らせ・ブログ
平和を祈らない人はいない…。◇◇◇
更新 : 2013/8/15 3:59
あんなに鳴いていたセミの声が静まり、サイレンが鳴る。
テレビの中の甲子園球児は、どのような場面であっても一時、タイムが掛かる。
選手らは暑さを思い出すのか、汗を袖口で拭いながら帽子を取る。
正午になった。響いている町のサイレンがテレビのその音と重なるように。
だれしも平和を祈らない人はいない…。
小学生だった私も、正午のサイレンが聞こえると
−夏休みも後半になったんだナ…。と初めはそれを感じる。
けれどサイレンの回転音が下がり始めると、子供ながらも −戦争は大変だったんだナ…。と考えていたものです。(ホントですよ。)
今でも、8月15日は気にしている。
15日は、おばあちゃんの家にいって、お線香を点け、仏壇に手を合わせる。
仏間に煙が揺らめいている。
そんなことよりも、お供え物が美味しそうな事ったら。ありゃしない。
―まだ青くて硬そうなバナナ。 直ぐに割りたい大きなスイカ。 ハエがとまろうとしている茹でたトウモロコシ。隣の缶づめは、ももだ、みかんだ、パイナップルだ。
『この子は、信心深いね。ながい時間、ご先祖様に手を合わせて…。』
『……。』
墓参りに持って行く団子があまりにも美味しいそうで…、そうで…。
ついエイッと食べてしまう。でもこの日は大人からもあまり怒られない。そう、今日は平和を祈る日なのだから。
夕方になると、浴衣に着替えて盆踊りに行く。おばあちゃんから、露天の屋台で焼き物を買う為のこづかいが貰えた。
一日の終わり『あー、いつもお盆だといいのにナ…。』そばにいた母親に言う。
『どうして。』
『だって、お盆は なーんでも美味しいの食べられるし、200円もらえるし…。』
『いいね、アナタは平和で。』
今日で68回目の終戦記念日を迎えた。平和を祈らない人はいない…。
仕事が終わったら、実家に帰省する。
私の子供は、8月15日を、どう思っているのだろう。