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カヌチャベイホテル&ヴィラズのお知らせ・ブログ
悲しい恋の物語
更新 : 2010/9/25 10:10
皆さまこんにちは。
先日、カヌチャ帰りにちょっとドライブをしながら寄り道して帰ると・・・
東村から名護市源河につながる山道の途中で、こんな石碑を見つけました。
看板には、「恥うすい碑」
石碑には、何やら琉歌が彫られています。
「野山越る道や 幾里隔みても 闇にただ一人 忍で行ちゅん」
――野や山を越える道が幾里隔てていようとも、闇にただひとり恋人のところに忍んでいく。
実は、この石碑が建てられているこの山道。
とても悲しい男女の物語が語り継がれている道なのです。
明治の初め頃のこと・・・
まだ他のシマ(村)の異性との恋仲がタブーとされていた時代のお話です。
有銘に住むオトという美しい娘が、
源河の久松という若者といつしか恋仲になり、
遠い両村を結ぶ険しい山道にある峠で、
二人は毎夜、人目を忍んで逢っていたそうです。
ある夜の事、約束の時刻が過ぎても久松が現れなかったので、
待ちあぐねたオトは、久松が心変わりしたのではないかと疑い、
源河まで下りて行ってみることにしました。
すると、そこでは久松が村の集会所で娘たちと仲睦まじく談笑していました。
それを見たオトは大いに悲しみ、2人がいつも逢っていた峠に引き返すと、
自害してしまいました。
一方そうとは知らない久松は、彼女が暗い山中で待っているかと思うと、
気が気ではありませんでした。
他のシマの娘との恋愛がタブーである以上、村の娘にそっけなくするわけにもいかず、
しかたなくカモフラージュをしていたのです。
頃合を見て集会所を抜け出した久松は、急いで彼女の待つ峠へと向かいました。
しかし時すでに遅く、そこには変わり果てたオトの姿が・・・
悲しみにくれた久松は、やがてオトの後を追って自害しました。
翌日、亡くなっている二人の亡骸を見た村人が、
木の葉で恥ずべきところを覆って葬りました。
それから、その場所はハジウスイビラといわれるようになり、
二人の霊に惑わされないために、そこを通る人は
必ず木の葉を置いて行くようになったという事です。
純粋な2人の悲しい恋の物語。
皆さんもその時代を偲びに出掛けてみませんか?
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