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親父のひとり言 『ドイツの食体験』
更新 : 2012/3/24 11:37
ドイツ人と結婚してハンブルグに住んでいる次女の義母が、まだ70歳を過ぎたばかりなのに、心臓を患い亡くなってしまった。
ドイツ在住の親族のほか、義母の長女はアメリカ、次女がスペインとばらばらに暮らしているため、日延べをし、私たちも揃ったところで葬儀を行うことになった。
私にとっては15年ぶりのドイツである。不謹慎とは思いながらも、数日は観光をさせてもらうことにした。
葬儀が終わり、夕食会となった。キリスト教で精進料理などの概念はあるわけもなく、肉料理、ソーセージ各種でビールを豪快に飲みながら、いい時間を過ごすことができた。
私は、サラダと好物のアイスバイン、それにヴァイツェンビールを注文した。アイスバインの大きさは大体分かっているつもりであったが、その店のブロックは特別に大きく、テーブルの上にドンとおかれた時は腰がくだけそうになった。目を丸くしている私の顔を見て、1キログラム以上ありますよと、若いウェトレスがわざわざ言いに来た。とろとろのアイスバインにマスタードを付けて、ヴァイツェンビールと共に味わう、まさにドイツならではの食事であった。
まわりの人にも削ってもらい、1リットルのヴァイツェンと共に完食した。驚くことはまだあった、次女夫婦の姪で小学6年生の女の子が、わらじのようなシュニッツェルを注文し、楽勝にたいらげてしまったのである。それを見て、2、3秒ほど声がでなかったが、やはり欧米人は子供といえども胃袋の構造が違うものだと感嘆した。
ミュンヘンの郊外に安くて豪華なアパートを借りた。
アパートには立派なキッチンも付いていて、快適に自炊をすることができた。一日一回は外食を楽しみ、あとは自炊。ソーセージ、生ハム、チーズ、ドイツパン、各種ビール、なんと言ってもフランケンワインのトロッケン。安くておいしいものばかりで、スーパーへの買出しは楽しみのひとつであった。安くあがって満足な食事ができることには、言いがたい幸せがある。
観光はとにかく歩くもので、くたびれる度にカフェに。ほとんどのカフェにはホールサイズの手作りケーキがずらりと並び、目を楽しませてくれた。
ドイツの街は、チョコレートの品質は中々なものである。しかし、ケーキの水準は群を抜いて日本のほうが高いと思った。日本のパティシェが作り上げる繊細な味と香りと食感は、欧米勢が簡単に追随できるものではないと実感した。