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季節のこだわりバイキングと美肌の湯の宿 仙渓園 月岡ホテルのお知らせ・ブログ
親父のひとり言 『お値打ちもの』
更新 : 2012/12/22 8:39
一般的に、父親は子供に色々なことを教訓として言い残しているものである。私も父から言い渡されてきたことが多々ある。
「運、鈍、根でしぶとく生きろ」
「株、相場はやめろ、勤労所得が一番大きい」
「別荘と妾は持つな、経済効率が悪い」 等々
こんなものもある
「銀座のバーと銀座の寿司屋には行くな」
なんだか自分の失敗談が相当含まれているような気がしてしょうがない。
かつて、バブル真最中の頃、父の言いつけに反して、銀座のバーに行ってみた。洗練された女性がずらりと揃っていて、高いのは当たり前と思うしかなかった。
銀座の寿司屋へも行ってみた。山形では食べたことのない絶品のネタが揃っていた。食べながら、志賀直哉の小僧の神様の情景が思い浮かんだりした。勘定をしてみたら、なんと山形の寿司屋の三、四回分くらいになっていた。
バーも寿司屋も価値は分かるが、財布の痛みが激しくて、当の昔に縁遠くなってしまった。
しかし、東京で寿司屋に行かなくなってしまったわけではない。いつも足が向くのは、神田の江戸っ子寿司である。ここは、今は亡きコンサルタントの大御所、一倉定先生に教えてもらった店である。神田駅周辺に、何店舗かいろいろな形態で展開しているが、私がいつも行くのは、江戸之家である。注文するのはいつも同じ、3500円の特選鮨。この中には豪快四点盛りというのが入っている。うに、いくら、中落ち、かにのほぐし身が軍艦に山盛りになっていて、軍艦に乗り切れず、皿にこぼれてしまっている。こぼれたのはスプーンですくって食べるので、その有り様が豪快なのである。他に、穴子の一本付、握り五貫と玉子焼きで超満足となる。
この特選鮨、小食の女性にはやや重めだが、私の左隣のOL二人組は、歓談の上、難なく完食していた。