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季節のこだわりバイキングと美肌の湯の宿 仙渓園 月岡ホテルのお知らせ・ブログ
親父のひとり言 『おすすめのソース焼きそば』
更新 : 2013/2/14 12:37
私の仲間内では、高級フレンチとか料亭とか、値段の張る店の話はあまり話題に上がらない。聞いても、すぐに行く機会はできないし、しゃべれば、お高くとまっていると思われそうな気がして、いまひとつ乗りが良くないからである。しかし、ラーメン、そば、カレー、あたりになると話はすぐに熱くなる。
先月、社内の懇親会の時、若手の社員同士で、カツ丼のうまい店について論争が始まっていた。たかがカツ丼ではあるが、自分のひいきの店は曲げられないものなのである。大人気なく、私まで首をつっこんでしまった。
私の娘は、うまいものの話をあちこちから、頻繁に仕入れてくる。そのたび親子のDNAを感じてしまう。このたびは、丹泉ホテルの丸森君から、赤湯温泉で人気のソース焼きそばの店を教わってきた。このジャンルなら生活密着形である。
早速、翌日、二人で赤湯温泉へ出かけた。店名は「さかえ食堂」。店構えはオーソドックスな食堂であるが、暖簾をくぐると、ちょっと引ける感じがする。
中には、小さなテーブルふたつと、上がり畳敷きに座卓がふたつあるだけで、なじみ客しか通えないような雰囲気である。座卓にすわって、しばらく経っても、誰も出てこない。ガラス戸越しの厨房で、おかみさんが忙しく働いているが、注文取りに来る気配はまったくない。仕方なく、厨房のガラス戸をあけて、ソース焼きそばの大盛とラーメンを注文した。次に来た、常連らしい客も厨房に行って注文をしていた。どうも、この店は、この流儀で商売をしているらしい。
ほどなくして、たっぷりソースがしみ込んだ焼きそばがドンと出てきた。大盛というよりは、二皿を一緒盛りにしたようなボリュウムである。
ところが、この量でも気にならないくらい、見るからに旨そうなのである。最初の一口、大口を開けて食べると、何とも言えない安堵感が広がってきた。昔なつかしいソースの味、キャベツの歯ざわり、上に載っている紅ショウガをチビチビつまみながら味わう至福の時。娘に少しけずられたが、楽に完食してしまった。
昔、かみのやま温泉に「角屋」というソース焼きそばのうまい店があった。あの味が忘れられない人には、ここの焼きそばを是非教えてあげたいと思っている。