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季節のこだわりバイキングと美肌の湯の宿 仙渓園 月岡ホテルのお知らせ・ブログ
親父のひとり言 『鮨の価値観』
更新 : 2013/4/12 16:11
久しぶりに次女の友人が当館を訪ねてきた。
彼はギリシャ人であるが、アメリカでの居住が長く、ノーステキサス大学で教鞭をとっていた。その後、大阪外語大や北大でも講師をしていたため、日本との係わりには深いものがある。
また、彼の父上はレストランを経営していることもあって、ヨーロッパやアメリカのワインについても相当な知識を持っている。ジャンルを問わず、食にはうるさい存在である。
私達の会話は、おぼつかない日本語とカタコトの英語を織り交ぜて、いつも、話す内容は半分以上食べ物の話である。
欧米人にとって鮨の人気は周知のとおりである。この度は鮨が話題となった。
彼は開口一番、数寄屋橋の次郎に行きたいと言い放った。気軽に行ける店ではないので、値段を知っているのかと聞くと、承知はしていた。その動機を尋ねると、ドキュメンタリー映画で次郎を知り、日本でトップクラスの鮨をぜひ味わってみたいと言うのであった。
鮨の価値が分かっているのかどうか怪しい外国人に、大枚をはたかせようとする次郎は、さすが凄いものを持っているなと思った。いつかは行ってみたい憧れは私にもあるのだが、サイフに手をかけてみると、つい足が引けてしまう。
さらに、せこさが頭を過ぎる。次郎に一回行くのと、スシローに五十回くらい行くのと、どちらがいいかなと愚にもつかない事を考えてしまう。こんな比較検討をしている私は、相当なアホであろうか。
しかし、人間の価値観とは、生い立ち、所得、環境などにより千差万別で、絶対的なものなどないと思うのである。
日々はスシローで充分、しかし、とっておきのハレの日は次郎となれば、この上ない幸せとなるのだが・・・・。