日本の伝統美の形を平等院鳳凰堂に求め、月日を経て魅力を増す本物にこだわり、

薩摩が歩んだ歴史や時の流れに思いを馳せる舞台として、南の平等院を目指す、薩摩伝承館。

そして、２０００年に迎えた開創９５０年を機に開始された平成大修理が無事に竣工し、

往時の荘厳さを取り戻した平安文化の美の到達点、京都・宇治の平等院。

このたび、平等院と薩摩伝承館が出会い、平等院の美を現代に復元して紹介する展覧会を

開催することにいたしました。平等院の永年にわたる復元研究により解明された、

往時の壮麗な美の世界をご覧いただきます。また、平等院の創建者、現存唯一の藤原頼通像が、

初めて九州の地に上陸、初公開されます。

なお、このたび薩摩伝承館二周年を記念して、平等院様のご厚意により、はるばる京都・宇治の

平等院から、藤の木が伝承館中庭に特別に移植されることになりました。薩摩伝承館の未来を、

きっと見守り寿いでくれることでしょう。




【関連イベント】
※要予約　電話・ＦＡＸメールで薩摩伝承館へお申し込み下さい。

○「平等院藤」記念植樹除幕式　２月１１日（木）ＡＭ１１：３０〜

○記念講演会　２月２７日（土）ＰＭ　１：３０〜３：００
　　講演：平等院住職　神居文彰上人
　　演題：「平等院へのあこがれ―指宿と京都」



【展示構成】

◆第１部　平等院に魅せられて　三好和義写真展
　和様の到達点として平安時代に創建され、唯一、往時の姿を今に伝える平等院鳳凰堂。
　その美を撮り続けた三好和義の作品を紹介します。


◆第２部　浄土世界の復元―伝承と復元の美術
　我が国最初のやまと絵とされる堂内の国宝扉絵を最新の研究に基づき原寸大に復元し、
　平安の雅の極地である平等院鳳凰堂内に広がる、本尊阿弥陀如来像を荘厳する
　極楽浄土の世界を紹介します。


◆第３部　藤原頼通と平等院伝来の品々
　平等院の創建者・藤原頼通の姿をあらわした唯一の像が、はじめて九州の地に
　展示されます。永い歴史を経て現在に至る平等院の姿に触れていただきます。