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舘山寺の奥の院
更新 : 2011/5/20 14:01
由緒のある大きなお寺には、よく「奥の院」と呼ばれる場所があります。
「奥の院」は神社には無くて、お寺にだけあります。なにかいわくありげな、変なパワーのありそうな場所にあることが多いです。例えば、浜松市の奥の方にある秋葉山では本殿からさらに数km入った山の陰と頂上に神秘に包まれた奥の院がありますし(2つも!)、京都の鞍馬山の奥の院には「魔王尊(サナートクマラ)」という650万年前に金星からやってきたという変なのがいます。
当館・花乃井の近くにある舘山寺というお寺は、決して大きなお寺では無いのですが、舘山の遊歩道にたくさんある案内板のうち一枚だけに「奥の院」という文字のあるものがありました。私は散歩に来るたびに悩みました。地図にその場所が書いてあるのに、その地図がどこを指しているのかさっぱりわからないのです。で、探しに行くこと3回目にして、ようやくその「舘山寺の奥の院」を見つける事に成功しました。
「こりゃわからん」という場所にあって、でもさすが、何かしらの由緒はありそうな雰囲気に満ち満ちてはおりました。どうぞ、舘山寺にお参りに行かれる方は、奥の院も探してみてくださいね。ヒントは「大岩」です。その場所は岩のパワーに溢れていました。近くには、役の行者の像もありました。
舘山寺には何度も散歩に行っているのに、まだまだ知らなかった場所があるなんて、小さいのになかなか趣深い山です。
さて、でも、この奥の院と称する小さな石祠に何が祭られているのか、さっぱりわかりません。
舘山寺は曹洞宗のお寺で、秋葉山三尺坊という天狗を祀っているのですが、舘山寺が天狗のお寺になったのは明治時代の中頃です。
江戸時代に書かれた『東海道名所図会』という本には、今の大観音があるあたりに「愛宕大権現」と書いてありますので、奥の院の正体は愛宕さんかな?
しかし「愛宕大権現」も実は天狗さまでして、三尺坊天狗よりも愛宕山太郎坊の方が天狗としては格が高いとされていますので、違和感があります。
石祠に並べるような内包するような形で、踊る大黒さんの小さな像もおいてありました。
(利根川)
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