宿・ホテル予約 > 静岡県 > 中伊豆 > 修善寺・天城湯ヶ島・中伊豆 > 伊豆修善寺温泉 新井旅館のブログ詳細

宿番号:359366

時代を超えるタイムスリップの旅。歴史感じる有形文化財の宿。

ハイクラス

修善寺温泉
電車:伊豆箱根鉄道修善寺駅タクシー(バス)7分 車:東名沼津IC〜伊豆中央道経由約30分

伊豆修善寺温泉 新井旅館のお知らせ・ブログ

宿泊施設ブログ

  • 施設のおすすめ

    「日本画家 広瀬長江画伯」からの葉書 読み下し

    更新 : 2022/2/19 11:57

    明治44年2月17日に頂いた「日本画家 広瀬長江画伯」からの葉書の内容です。

    「御着京後之御機嫌如何御伺申上候
    御出立之夜より之風雨にご案じ申候
    当方鷺娘少し失敗候へども兎も角も出来
    それより渡辺氏の林間紅葉を炷く図に
    着手いたし候 御手軽にすまされず頗る
    ゴテて只今漸く草稿落成明日より絹にかゝる
    筈に候 鷺娘は紅児会出品に拝借し度く
    存じ候 聖人隠居親分等と御会見之折面白
    き事候はば御もらし願上候

    新井旅館三代目相原寛太郎が修善寺から東京へ出かけた際、新井旅館滞在中の「広瀬長江画伯」が相原寛太郎に出した葉書です。
    「鷺娘」は歌舞伎や日本舞踊などに使われる演目なので、その女性を描いたのかと思います。
    広瀬長江画伯は江戸風俗画などを多く描いており、新井旅館にも多く作品がのこっていますが、残念ながらこの「鷺娘」は、新井旅館には残っていませんでした。
    渡辺氏とは、前田青邨画伯からの近い日の手紙に、「渡辺健二郎氏と待ち合わせたが会えず」という文章がありまして、新井旅館に滞在していた美術関係の方なのかと思います。
    「林間紅葉」は、「林の中で紅葉を集め、その焚き火でお酒などを温めて飲む様」で、秋の風流な楽しみを構想し、絹本で仕上げていく予定だったのかと思います。
    「鷺娘」は相原寛太郎からの依頼で作成のようですが、この後3月19日から開催される「第14回紅児会」に出したいので、ちょっと御貸し下さい。
    と書かれています。
    「聖人隠居親分」は、明治43年12月から横山大観画伯が沼津千本ホテルにご夫婦で宿泊されており、同じく沼津には安田靫彦画伯が療養され、そのそばには今村紫紅画伯もいらっしゃったので、聖人は横山大観画伯・隠居は安田靫彦画伯・親分は今村紫紅画伯ではないかと・・・
    東京に向かう前に沼津でお会いしたのかもしれません。

    新井旅館には、昔の文人墨客の方々の手紙やはがきが数多く残っています。昔の方は筆まめの方が多く、日にちが近い手紙を見ていくと、当時の方々の動向がよくわかったりします。

宿泊のご予約はこちらから

料金・宿泊プラン一覧

お電話でご予約される場合は、宿泊プランをお選びください。