宿番号:361068
ホテル恵風のお知らせ・ブログ
朝からお刺身?朝飯のおかず「朝イカ刺し食べ放題」!
更新 : 2009/9/6 11:19
当館では、7月下旬から12月中旬までご朝食バイキングに「朝どれ烏賊刺しの食べ放題」を実施しております。北海道でも函館を中心とする道南地域以外の方にはあまり馴染みのない食し方かもしれません。函館近郊では、烏賊のお刺身は朝に食するもの・・・なのです。まだ冷蔵、冷凍技術が無かった頃、烏賊は鮮度管理が大変難しい魚で、その大半は、スルメとして加工されておりました。烏賊漁は、光を好むイカの性質を利用し、集魚灯を使い夜間に行われます。港に水揚げされるのは、まだ夜の明けきらない早朝。そこに「イカ売り」のお母さんが待ち構え、リヤカーにイカを乗せ、街中を売り歩いたのです。「イガー・・・イガー」と売り歩くお母さん達の声は、まさに函館の風物詩ともなっていました。もちろん食べる側も朝早く起き、鍋を用意し、このイカを買い求め、朝の食卓にのせました。(昔のお母さんは早起きだった・・・)
さて、その食し方について。朝イカを食するときの薬味は、生姜、大根おろしが定番。山葵は使いません。コアな地元の食べ方は、イカを小どんぶりに取り分け、生姜、大根おろしを入れ、たっぷりの醤油をかけ、かき混ぜ(まさに納豆状態)、これを炊き立てのご飯に乗せ、掻きこむ。これ函館流。
【椴法華(とどほっけ)流】
おなじ道南でも、ここ椴法華は昔から烏賊漁の中心地だったこともあり、函館地域とは、若干事情が違うようです。この地は漁師町のため、基本的にイカ(イカだけではなく魚全部)は、買うものではなく、自分で獲ってくるか、分けてもらうもの。(こういった事情のため、椴法華には魚屋さんがありません。)また、生きたイカで、切った時、パキパキ(こちらではバキバキ)の状態でなければ朝イカとは認められません。イカの切り方はジャッパ(またはザッパ)切りという、とにかく細く、細かく、薄くが原則。(※こういう切り方をしなければ、生きがよすぎて硬過ぎます。)
このような厳しい地元の「朝イカ刺し」の条件をクリアした当館の朝イカ刺し、食べ放題です。存分に召し上がってください。
【ご注意】薬味は、生姜、大根おろしの他、山葵もご用意いたしております。前記の食し方は、あくまでも参考意見です。(念のため・・・)