江ノ島のむかしばなし・五頭龍伝説
更新 : 2021/5/4 2:00
今回は鎌倉に程近い観光スポット、江ノ島の伝説について。
昔々、鎌倉の深沢にある底なし沼には、頭が五つある五頭龍という龍が住んでおり、悪さをしては人々を困らせていました。しかしある時、突然海に小さな島が沸き起こり、そこにそれはそれは美しい天女が舞い降りてきます。この島が現在の江ノ島です。
天女のあまりの美しさに龍は求婚しますが、龍の悪行を知っていた天女は受け入れてくれません。そこで龍は心を入れ替え、人々の為に力を使うようになります。その行いが認められ龍と天女はめでたく結婚しますが、力を使い果たしてしまった五頭龍は、「死してなおこの地を見守りたい」と自ら山となって力尽きました。
龍が横たわった口の部分には「龍口山」という山があり、その麓には五頭龍を祀る「龍口明神社」が建立されました。現在この神社は龍の胴の部分に当たる腰越に移転しています。
意外と知られていない江ノ島の伝説。この地を見守る龍の姿を想像しながら観光してみるのも楽しいかもしれませんね!