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群馬県で発見!甲(よろい)を着た古墳人
更新 : 2022/6/7 12:37
今から8年前の2012年11月、榛名山のふもとの渋川市の金井東裏遺跡から、
びっくりするものが発見されました。
それはなんと、今からおよそ1,500年前の古墳時代の人骨でした。
しかも、甲をまとったままの状態で発掘されたのです。
火山と共に暮らす群馬を象徴するような発見でした。
これまで、火山の噴火で亡くなった古墳時代の人が発見されたことはなく、
「甲を着た古墳人」の発掘は全国で初めての貴重な発見となりました。
甲は、小さな鉄の板「小札(こざね)」といって、1800枚を絹糸の組みひもでつなぎ合わせたものでした。
これは、5世紀後半から作られたもので、当時の最新技術だったようです。
この小札甲は、地域の有力なリーダーの墓である大型前方後円墳から出土することが多く、
甲を着た古墳人も身分が高い人物だったと考えられています。
甲や冑、武器は装飾的で、実用というより権力の象徴とみられています。
近くでは朝鮮半島から伝わった馬が育てられ、鉄器や鹿角器が作られていたようです。
「専門的な技術者集団の村があり、そこの長(おさ)だったのでは」と言われています。
人の足跡や馬のひづめ跡、祭祀(さいし)跡からは大量の土器も見つかっています。
火砕流で人々の営みが一気に埋まり、当時の生活ぶりを今に伝えています。
「群馬県埋蔵文化財調査センター発掘情報館」では、古墳人の甲や冑(かぶと)が展示されています。
群馬県には、他にも古墳が多く残っています。
かつて13,000基を超える古墳が造られていた群馬県。
歩いて、登って、触れて、リアルに体感することで1,500年以上前の東国文化への想像が膨みます。
書物や映像から学べる歴史もいいですが、その土地で、その空気で、想いを馳せる。そんな歴史の旅もいいものですよね。
この夏、ロマンあふれる古代へ想いを馳せる旅はいかがでしょうか。
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