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筑波山江戸屋のお知らせ・ブログ
筑波山を知ろう☆[vol.7]
更新 : 2010/4/24 14:40
こんにちはminaです
ついに昭和☆
書物に頼らず、語れる時代になりました
今回は当館大女将、先日満86歳を迎えた
吉岡久子を中心にしたお話をしたいと思います。
昭和15(1940)年、久子さんは16歳で、
当時薬剤師をしていた吉岡茂夫と結婚します。
その3年後、吉岡家長男が急死し、
急きょ次男の茂夫が江戸屋の9代目当主になります。
その頃はまさに戦争真っ只中・・・
日本国の命令で、江戸屋はほどなくして旅館業を停止し、
学童疎開を受け入れるようになります。
土浦海岸航空隊の予科練習生も派遣され、滞在しました。
手元の資料によると
「予科練」とは・・・「海軍飛行予科練習生」の略称で、
昭和初期、パイロットを目指して旧海軍に入隊した
15〜17歳くらいまでの少年たちを指します。
終戦間近には多くが特別攻撃隊になりました。
彼らは筑波山に生える松の根っこから
代替燃料の松根油(しょうこんゆ)を採るために滞在し、
ここから飛び立ちました。
松の根から採った油で戦闘機を・・・
しかもそれは片道分しか積むことのない燃料だったと言います。
歳もさして変わらない彼らのために、
久子さんは当時貴重なお砂糖を使ったお菓子、かりんとうを作りました。
戦場に旅立つ若者たちへの精一杯のおもてなし。
・・・胸がつまりますね。
現在、大女将の久子さんはご存知★
ガマの油売り口上の第19代永井平助(ひょうすけ)です。
館内宴会場での口上にとどまらず、つくば市内など出張することもしばしば。
年間200公演は下りません。
大女将は公演前に、必ずと言っていいほどこの予科練のお話をします。
大道芸の披露はもちろん、戦後60年以上経った今でも、
忘れてほしくないことを皆様に伝えようとしているのだと思います。
戦争を間近に感じることのない世代としてできることとと言えば、
この事実を胸に刻みつけ、現実に感謝することなのかなあと思いました。
「ガマの油売り口上なんて、TVで見たことあるしー」なんて思っている方!
うちの大女将さんのは、そんじょそこらのガマとはガマが違う・・・
いやそこらの芸とはほんとわけが違うのです★
手前みそですが、ホント感動しますよ
ぜひいちどご覧くださいね☆