宿番号:374355
筑波山江戸屋のお知らせ・ブログ
十五夜の月に先代の想いを重ねて
更新 : 2011/9/13 22:11
こんばんはMAKです!
昨日は十五夜でしたね。
昨日の十五夜は6年ぶりに満月になったのだそう!
帰りがけに撮った今日のお月さまはまん丸でした。
江戸屋でも十五夜にちなんで準備しました!
なかなか素敵でしょ?
我が家でも子どもたちの強い要望により即席で団子を作りました♪
話題は変わりまして今日は江戸屋の昭和初期のころのお話。
8代目吉岡謙吉は100畳大広間を建設するなど当時としては思い切ったことをして、時代の最先端をいっていたようでございます。
その息子 跡取りである 長男の東策(とうさく)はつてあって京都の名旅館「柊屋(ひいらぎや)」に修業し当時の江戸屋に新風を吹き込もうといろいろなものを持ち帰ったようです。
その修業の成果をスクラップブックに几帳面に整理したものが先日事務所の引き出しから発見されました。
中には柊屋さんのお献立や、予約台帳などがあり、それらを江戸屋に取り入れようとしていたことがうかがえました。
当時作った江戸屋のパンフレットもはさんでありました。
当時の交通手段や、貨幣価値などが分かる貴重な資料です。
そしていかにして筑波山に来ていただくか、その魅力を伝えようとする気持ちがあふれる内容です。当時営業担当の人がいたのでしょうか?
このパンフレットをどこで配っていたのでしょうか?
当時のことを考えると今と気持は変わらないんだな、と思いました。
しかし残念ながら東策さんは志し半ば27歳という若さで病気で亡くなってしまい、満州にいた茂夫が後継ぎとして江戸屋に戻り、9代目を継ぎました。
薬剤師という全く畑違いの職業であった茂夫でしたが、戦争という苦しい時代の中、沢山のアイディアをもって江戸屋を立て直した人物です。
その息子である現会長の10代目昭文は、東策さんの遺志を継ぐべく柊屋で修業しました。
そしてそこから持ち帰ったものも確実に今の江戸屋に生かされているのです。
代々の当主が残してきたものを振り返る時、私たちも常に見習うべきよいお手本をさがし、よいものを取り入れ、常に進化していく江戸屋でありたいと思いました。
十五夜の日はきっとご先祖様もお月見をしていたことでしょう。
日本人の感性はこれほどまでに自然の美しさを愛でるのですね。
時代を超えて昔の人の想いを想像することができるのもこうした風習があるからだと思いました。
ずっと大切にしていきたいものです。