宿番号:382807
神泉苑にお参りしてきました!
更新 : 2019/10/2 14:18
二条城のすぐ南側にある神泉苑に出かけてきました。
もとは平安京が造営された際の禁苑(皇居の庭園)であった神泉苑は今は真言宗のお寺です。
平安期初期には各帝が宴や行事を催すために行幸を重ね、時代が下るにつれて宗教的な儀式が行われる場所としての性格を強めていきました。
特に弘法大師空海が天長元年(824年)に祈雨の修法を行い長きにわたる大干ばつを収めてから後は真言僧による祈雨修法が盛んに行われるようになりました。
三十六歌仙の一人として名高い小野小町も次の雨乞いの歌を奉納したと伝わります。
「ことはりや 日の本ならば 照りもせめ さりとてはまた 天が下とは」
(意味)「理屈から言ってこの国が「日の本」だから日照りになっても仕方がない。でも世界は「天の下」ともいうのだから、雨を降らせてくれないでしょうか」
また、「義経記」には白拍子の静御前が雨乞いの舞を神泉苑で舞い、見事に三日間もの雨をもたらしたことが記されています。
この時の舞姿を見染めた源義経は静を愛妾としたと伝わっています。
神泉苑は祇園祭の発祥の地でもあります。
祇園祭は、かつては「祇園御霊会」と呼ばれていました。
非業の死を遂げた人たちが神となり、疫病を振りまくという御霊信仰から、それらを集めて慰め、都の外に送るために行われていたのが「御霊会」という神事です。
貞観11年(869年)、都で流行した疫病を治めるために当時の国の数66か国に準じて66本の鉾を立て、神泉苑で疫病退散の御霊会が行われました。
このことが始まりとなり、後世には豪華な山鉾や祇園ばやしといった華やかな祭となっていったそうです。
そのほか、毎年11月上旬には明治時代より伝わる神泉苑大念仏狂言が境内の狂言堂にて上演され、無料で観覧することができます。
神泉苑へは、三条京阪から地下鉄東西線をご利用になり、二条城前下車、徒歩約2分です。
二条城と合わせてぜひお出かけください。
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