七夕（たなばた）は、遥か昔から語り継がれてきた物語とともに、私たちの心に静かに寄り添う行事です。 織姫と彦星が年に一度、天の川を渡って出会う夜ーーそれは、願いが空へと届く瞬間でもあります。

中国の乞巧節（きっこうせつ）に由来するこの風習は、日本に伝わり、季節の節目を彩る五節句のひとつとして根付きました。 桃の節句、端午の節句と並び、七夕は夏の訪れを告げる風物詩。星々が瞬く夜空に、私たちは願いを託します。

短冊に込める願いは、手芸や裁縫の上達から、家族の健康、未来への希望までさまざま。 紙に書かれた言葉は、風に揺れながら空へと舞い上がり、星々に届くかのようです。

今年も葛城北の丸では、7月5日から7月7日まで、七夕飾りをご用意いたします。 フロント付近に設けられた短冊コーナーでは、ご来場の皆様が自由に願いを綴ることができます。 集まった短冊は、後日小国神社に納められ、皆様の願いが清らかな祈りとして天へと捧げられます。

「雨が降ると、織姫と彦星は会えない」ーーそんな言い伝えもありますが、雲の向こうには必ず星が輝いています。 たとえ空が曇っていても、願いはきっと届く。そんな思いを胸に、今年も短冊に願いを込めてみませんか。

七夕の夜、星に願いを。あなたの想いが、空を越えて届きますように。


※画像は以前撮影したものです。