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花鳥風月 花だより 秋の訪れを告げる香り 金木犀
更新 : 2025/10/18 14:19
朝晩の空気が少しずつひんやりしてきて、秋の気配を感じる頃となりました。
葛城北の丸の館内を歩いていると、ふとした瞬間に、どこからともなく甘くやさしい香りが漂ってきます。その香りの正体は――金木犀(きんもくせい)です。
金木犀の花が咲くのは、例年9月下旬から10月上旬ごろと言われています。 今は10月の下旬に差しかかっていますが、オレンジ色の小さな花が葉の間からこぼれるように咲き誇っています。
中でも印象的なのは、その香り。
やわらかくて、どこか懐かしく、すれ違うだけで秋の訪れを感じさせてくれます。
香りの成分には「リナロール」や「ゲラニオール」などが含まれており、これらが金木犀特有の甘くフルーティーな香りを生み出しています。
金木犀の花は、ほんの数日しか咲きません。
だからこそ、その香りに気づいたときの喜びは、まるで季節からの小さな贈り物のようです。
今年も、また金木犀の香りが秋の訪れを教えてくれました。
どうぞ、深呼吸して、この季節ならではの移ろいを感じてみてください。