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CANDEO HOTELS (カンデオホテルズ)福山のお知らせ・ブログ
いっきゅうさんへ初詣
更新 : 2023/1/10 18:17
全国に神社は8万あまりあると言われています。その中でも、本殿の大きさだけで言えば、第4位といわれるのが、福山市新市町にある備後一宮 吉備津神社です。
愛称は「いっきゅうさん」。初めて聞いた人は、とんち小僧の一休さんを思い浮かべるかもしれませんが、福山市北部の人は、「一宮(いっきゅう)さんへ初もうで」が年の初めの恒例で、福山駅から北へ、車かバスで40分ほどかかりますが、大勢の参拝客でにぎわいます。
いっきゅうさんは、山陽地方を平定した大吉備津彦命を祭って、平安時代の初めに創建されましたが、火災などで荒廃してしまいました。福山藩初代藩主の水野勝成(徳川家康のいとこ)が再建し、現在に至っています。2022年春には、令和の大遷宮として、屋根の吹き替えや朱塗りの柱の塗り替えなど、3年近くかかった大規模な改修が完成し、優美な姿を現しました。
本殿屋根に先のとがった千木がなく、代わりに経典を模した巻物が載っています。正面回廊の上には、「虎睡山」(こすいざん)という大きな山号(さんごう)が掛かるなど、神社とお寺が一体となった神仏習合時代の面影を残しています。
出雲大社に参拝された方は、なるほどと思われるかもしれませんが、神社の本殿の前には拝殿や幣殿が連結されているのが通例です。備後一宮 吉備津神社は本殿が単独で建っており、誰でも祭神の近くまで寄って、直接お参りすることができます。こんな親しみやすさが、「いっきゅうさん」という愛称のゆえんかも知れません。
水野勝成が再建してから400年の節目になる2048年を目標に、地元の人たちは、「いっきゅうさん」の国宝指定を目指しています。
少し距離はありますが、興味がある方はいかれてみてはいかがでしょうか。